そして人は帰っていく

変わりない毎日を肯定する

新しい元号が決まりましたね〜。「令」から始まるのが斬新で、新しもの好きの私は、けっこう、いいんじゃないかと思っております。

 

「元号が変わる」という現象に、新しいなにかを期待しつつも、私の最近は大したこともなく、(望み通り)淡々と生きる生活が続いています。そういえば、ちょっと、前に携帯電話を新しくし、「これも変化のひとつか?」とひとり、感慨にふけっておりました。

 

大いに笑い、大いに、むかつき、大いに愚痴を言う。自分のダメなところを「ああ、自分って、やっぱ、こんな小さな人間なんだ・・・」と落ち込み、次の瞬間には、「ま、いいか」と受け入れ(開き直り)、肯定する。

 

スマホを覗いては、車の情報やアダルトなものを見、飽きて置いては、「ちょっと、活字離れを防ぎたい」とネットで注文した本を読む。毎日、毎日、仕事と、そんなことのくりかえし。しかし、そこに悲観はなく、なんというか、感覚で言うと、「それで、いい」というものを体の奥の方で感じています。

相手と話す一瞬が楽しい

仕事仲間といろんな話で盛り上がり、笑顔を見るのがけっこう楽しい。みんな口では、ネガティブなこと言ってるけど、なんだ、ただ、ただ、それを楽しんでるだけなんだ、と。最近気づいたのですが、私もよくしゃべるようになりました。

 

会社のこと、同僚のこと、両親のこと、今度、どこへ行きたいかなんかを(実際、よく、出かけるようになりました)。何を話してるかよりも、純粋に、話している、相手が、こちらの話に答えてくれる、笑ってくれる、そんな一瞬が妙に楽しい。

 

それだけで、いい。いいじゃない。そう思うことが多くなりました。ようやっと、来るべきところに来た。そんな想いでいます。実は、人のもつ望みとは、そんな、大それたものじゃないのかもしれません。

旅に出ても、大きな変化を感じなかった

昔、人は、何のために生きるのか、なぜ、こんな苦しい思いをしながら働かなくてはいけないのか、人は、何故にこんなにも酷なのか、よく悩みました。

 

シルクロードに憧れ、三蔵法師が経典を求めたインドに行けば、答えがあるかもしれない、釈迦ゆかりの聖地をたどれば、きっと、なにかをつかめる・・・。そんなことを本気で思いました。でも、行っても、なにも変化は起きなかった(実際は、なにかを吸収してるはずですが、現象としては、なにも感じなかった)。

 

スピリチュアル本を読み漁っても、ヒーリングを受けても、まったく答えがつかめない。

 

「こりゃあ、もう、なにやってもダメなんだ」と「いや、きっと、幸せになる方法があるはずだ」という心のせめぎ合いに、そろそろ嫌気がさし、なにもしなくなった頃に、わずかばかりの光が差し込みました。

勝手に変わるのを眺める

そんな光をただ、ぼーっと眺めていたら、ようやっと、現実という岩が柔らかくなりはじめ、少しずつ、少しずつ、形を変えてくれて、しっかりとした光を通すようになってくれました。

 

理想がなったというより、もともとの岩の形があって、岩の形が勝手に変わりたいようになるのを眺めていたら、ほぼ、都合よく変わってくれて、勝手にちょうどよい大きさと形にして、ウチとソトをつなげてくれた感じです。

 

まだ、理想像というのはあるのだけれど、それは、それとして、それとは別に、十分なものをすでに提供されていたことに、あらためて、気づく。上であげたような、平凡な毎日の繰り返しと、気づきの連続が、なんとも、心地よい感覚にしてくれます。

生きること、そのものに価値を見出す

これは、ずいぶん、前から「できたら、いいなあ」と思っていたことなのですが、奈良の遺跡をただ、ただ、散歩したいなあ、っていう願いがあるんです。もともと、仏像とか、神社、お寺を見るのが好きなのですが、特に、なんか、古代の奈良を感じられる風景に憧れるんです。

 

奈良は何回も訪れているんですよ。有名なお寺、神社、遺跡等は行っているんですけれど、何のために置かれたのかもわからない岩とか、聖徳太子が歩いた道とか、土とか、風とか、空をただ、ただ、感じられる所をこれまた、ただ、ただ、ぼーっと、歩いていたいなあ、っていうのが今のわたしの願いです。

 

行こうと思えば、いつでも行けるんですけれど、そうやって想像して、「必ず行く!」って想ってるのも楽しいんですね。愛車を眺めながら、「いつ行こうかなあ・・・」と。

 

人間って、そんなに大きな夢をもたなくても、けっこう楽しめるものです。(もっちゃ、いけないとか、じゃないですよ、大志がある人は、ぜひ、ぜひ、邁進してほしい!)今叶わないことを、楽しむこともできるものです。

 

やっぱり、願いが叶う云々ではなくて、なにをするかどうかでもなく、生きること、そのものに心地よさを感じられるかどうか、だと思います。

 

そんなこんなで、相変わらず、テキトーに過ごす毎日です。

 

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